2018/07/29 2018/08/01
Ethereum(イーサリアム)とは?特徴・購入方法・今後の将来性まで一挙紹介!
今日紹介する仮想通貨は、イーサリアム(Ethereum)です。イーサリアムは、ビットコインに次いで、時価総額不動の第2位!ビットコインがキングであれば、イーサリアムは、さしずめクイーンと呼ぶのがふさわしい、スマートコントラクトという革新的な技術を備えた、最も著名な仮想通貨の一つです。
世界を、未来を変える、ワールドコンピューター
イーサリアム(Ethereum)は、正確には仮想通貨の名称ではなく、スマートコントラクトや分散型アプリケーションを構築するプラットフォームおよびそのプロジェクトの名称です。プラットフォームの利用料として、いわゆる仮想通貨であるイーサ(Ether)を支払うことになります。
プラットフォームという言葉は、仮想通貨と関わっているとよく聞く言葉ですが、例えるなら、いわゆる”砂場”のようなものです。イーサリアムという砂場=プラットフォームには、シャベルやじょうろなどの道具がそろっていて、簡単にお城やトンネルがつくれます。
現実でいえば、イーサリアムのプラットフォームを使えば、ショッピングサイトやゲームを作ったり、ICOを行うなど、イーサリアムのブロックチェーンを使ったサービスが簡単にできる、というわけですね!
ブロックチェーン上に簡単にサービスを作ることが出来る↓
また、スマートコントラクトは一言でいえば、「プログラムによる契約」です。例えば、自動販売機にお金を入れると、ジュースがでてきますね。これは、お金を受け取ったらジュースをだす、というプログラムが自動販売機にセットされているためです。
スマートコントラクトは、まさにこのプログラム部分になり、支払いに対し、プログラムした結果を強制的に実行してくれます!ビットコインにはこういった複雑な機能は実装することが難しいですが、イーサリアムはありとあらゆるプログラムを組み込むことができるため、保険や金融、ECサイトなど、幅広いシステムに応用が可能です!
その他にも、イーサリアムには、仮想通貨の可能性を広げる多くの特徴があります。
イーサリアムの特徴
- あらゆるプログラムが組むことができ、改ざんが不可能なスマートコントラクト
- 分散型アプリケーションを簡単に生み出せるプラットフォーム
- 安全で素早い送金を実現する、Pos
- 300種類以上の仮想通貨をうみだす!ERC20トークン
まさしくイーサリアムは、スマートコントラクトや、分散型アプリケーションを生み出すプラットフォームであり、通貨という枠にとらわず、あらゆるサービスと人をブロックチェーンでつなぐ、そんな無限の可能性を秘めた世界的プロジェクト、いわばワールドコンピューターなのです!本日は、そんなイーサリアムの特徴をあますことなく紹介していきますね!
イーサリアムのスマートコントラクトとは?
さて、イーサリアムの一番の特徴は、あらゆるプログラムを実行可能なスマートコントラクトです。ここでは、そもそも『スマートコントラクトとは何なのか』、そしてイーサリアムのスマートコントラクトは具体的にどこが凄いのか!その仕組みを解説していきますね!
トラストレスな契約を実現する、スマートコントラクト
スマートコントラクトとは、簡単にいえば契約であると説明しましたね!このイーサリアムの契約で最も特徴的なことは、契約がブロックチェーン上に記録される、という点です。
では、契約がブロックチェーンに書き込まれることでどんなメリットがあるのか?
それは、ブロックチェーンは改ざんに非常に強く、また透明性が高いままに契約を結べることです。
例えば、私達がお金を借りたいと思った時、保証人が必要になったりします。それは、お金が払われない可能性への保険のためです。つまり、契約が履行されない可能性があるためですね!
対してイーサリアム上の契約は、プログラムとして確実に実行されます。ブロックチェーンの特性により、スマートコントラクトは、契約を保護にしようとしても、それを無視することも、変更することもできないというわけです!
一般的にこういった保証の必要なく確約された約束を仮想通貨では、『信頼の必要がない』という意味を英語にしてトラストレスな契約と呼んでいます。
独自言語、Solidity(ソリディティ)であらゆる契約に対応!
ただし、スマートコントラクトは、実はイーサリアムの専売特許ではありません。プログラムで組むことができるため、イーサリアムでなくても、スマートコントラクトが可能な仮想通貨は多数存在します。
その中でイーサリアムが注目される理由は、イーサリアムのスマートコントラクトはどんな複雑な契約も実行できるという点が一つとしてあげられます。これはイーサリアムが、*Solidity(ソリディティ)というチューリング言語で書かれているためです。チューリング言語とは、プログラム言語の中でも、あらゆる契約を書き込むことができる言語をさします。また、solidityは、イーサリアム独自のプログラム言語ですが、Java Scriptに似ているといわれています。
*Solidity(ソリディティ)とは・・Solidity(ソリディティ)は、イーサリアム独自のプログラム言語です。イーサリアムは、スマートコントラクトをEVM(Ethereum Virtual Machine:Ethereum仮想マシン)という環境で実行します。EVMさんは、どんなことでも出来ちゃうハイパーなマシンですが、理解できるのは、EVMバイトコードとよばれる言葉のみです。
ただし、EVMバイトコードは書くのが凄く難しいのです。そこで、solidityという人間にもわかりやすい言語を翻訳(コンパイル)し、EVMに命令することで、スマートコントラクトを実行しているのですね!
solidityで『Hello World!!』と出力するコード↓
function hello() constant returns (string retVal) {
return “Hello World!!”;
}
}
ビットコインとイーサリアムの違いとは?
さらにイーサリアムの理解を深めるために、少しビットコインとの違いについて触れておきます。ここまでの記事を読んで、スマートコントラクトがそんなに凄いなら、ビットコインでやればいいじゃん!そんな風に思った方もいるのではないでしょうか。
しかし、両者には設計上の決定的な違いがあるため、ビットコインにはイーサリアムのような複雑なコントラクトを実装することはできないのです。
ビットコインにもイーサリアムのようにプログラムコードを実行できる環境はあります。しかし、ビットコインで実行できるのは、スクリプト言語です。ビットコインのスクリプト言語は、複雑なプログラムを組むのに必要な繰り返し処理だったり、if構文が制限されるため、スマートコントラクトを組むことには向いてないのですね。両者の違いを理解することで、仮想通貨への理解も大きく高まります。
残高管理方法が違う!アカウント方式とUTXO方式とは?
他にもビットコインとイーサリアムの大きな違いの一つに、残高の管理方式の違いがあります。イーサリアムは、アカウント情報自体で残高を管理するアカウント方式、ビットコインは、いわゆる台帳から残高を確認するUTXO方式となっています。
ビットコインのUTXO方式とは
ビットコインは、UTXO方式でコインの残高を管理しています。これは簡単にいえば、ブロックチェーンに記載されているコインの流れによって、各アカウントの残高を把握する方式です。
例えば、Aさんが今もっているコインを調べたい時に、ビットコインでは台帳からコインの流れを追う必要があります。例えば、台帳に以下の様な記載があった場合、
「Aさんはコインを10枚うけとった」+10
「Aさんはコインを3枚払った」-3
「Aさんはコインを2枚払った」-2
10-2-3=5となり、Aさんが持っているコインが5枚だとわかります。この様なUTXO方式は、トランザクションがすべて記帳されるため、複雑な管理方式が必要な代わりに、より安全に管理をしていけるといわれています。
イーサリアムのアカウント方式とは?
対してイーサリアムのアカウント方式は、ブロックチェーンに直接残高が書き込まれます。Aさんの残高は5という情報が直接書かれているため、残高の把握はより簡単にできます。
またイーサリアムは、EOA(Externally Owned Account)という残高を管理すためのアカウントと、コントラクトアカウント(Contract account)という二つのアカウントを持っています。こうしてアカウントを二つに分けることで、複雑なコントラクトを実装しやすくしています。
イーサリアムのアカウントの仕組みは非常に複雑です。こちらの記事に詳しい説明があるので、参考にしてみて下さい。
マイニング方式が違う!PowとPosとは?
また、ビットコインとイーサリアムの大きな違いとして、*マイニング方式があげられます。ビットコインは、計算能力によって報酬が与えられるPow(Proof of work)ですが、イーサリアムは、保有により報酬が与えられるPos(Proof of stake)を目指しています。(イーサリアムは移行期間中で、現在はProof of workが使われており、将来的に移行する予定)
マイニングとは?・・銀行などの管理者がいない仮想通貨は、送金などが正しいかどうかは、コイン自体のルールによって決まります。例えばビットコインは、送金データの正当性に対して計算問題が出題され、正解した人は、送金データを新しいブロックとして加えられる権利を得られ、その報酬としてビットコインが貰えます。
この作業を鉱山から採掘する作業に例え、仮想通貨業界では、”マイニング”と呼ばれています。多くの仮想通貨は、なんらかの形で第三者が送金の正しさを決める仕組みを採用しており、その作業をマイニングと呼びます。
Proof of workと、Proof of stakeの違いとしては、Proof of workでは、計算のために大量の電力、マシンパワーを消費するのに対し、Proof of stakeでは、コインの保有量で計算が有利になる仕組みのため、よりコストが少なく実行できるという違いがあります。
しかし、コインの保有によってマイニング報酬を得られるPosは、富める者はますます富むという不平等性がありますし、またそもそも使われてこその仮想通貨で、保有を推奨するマイニング方式はどうなのかという疑問が個人的にあります。これについては、仮想通貨全体の課題ですので、どちらがいいかは一概にはいえないですね!
ブロック生成時間が違う!
イーサリアムもビットコインも、トランザクションのデータをブロックチェーンに格納している点は同じですが、ブロックの生成時間は、ビットコインは約10分、イーサリアムは15秒と大きく異なっています。
ブロックの生成時間=トランザクションの決定時間となるため、両者の送金にかかる時間を比較すると、イーサリアムの方が遥かに速く送金できることになります!
高速送金の安全性を実現する、GHOSTプロトコル
ブロック生成時間が短いということは、その取引が正しいかどうかを確認する時間が短いため、それだけハッキングリスクも高まります。そこで、イーサリアムが採用しているのが、GHOSTプロトコルです。
GHOST(Greedy Heaviest Observed Subtree) プロトコルは、ビットコインのように、一番長いブロックではなく一番重いブロックを信頼できるものとする点が特徴的です!
重い、というとイメージしずらいかもしれませんが、何人ものマイナーがブロックを繋げていく過程で、最も計算力が集まったチェーンを採用するということです。
例えば、下のA,B二つのチェーンでいえば、Aは4番目までブロックが伸びています。しかし、Bは一番長いチェーンでも3つですが、派生したチェーンもあわせると5つのブロックが集まっています。
この場合、Bが最も重いチェーンになり、Bのチェーンを採掘したマイナーに報酬が与えられます。さらに、イーサリアムは派生したチェーンであるUncle(叔父)、さらにその子であるNephew(甥)を採掘したマイナーにも報酬が当たられます。
イーサリアムの報酬の仕組み(2018年7月現在)
・メインチェーンの採掘成功者には3ether
・uncleは87.5%の報酬、nephewは12.5%の報酬を受け取る
メインチェーン、uncleは、かけられた手数料(Gas)も受けとれる
・ブロックは、親を指定し、0かそれ以上のuncleを指定しなければならない
・uncleは、2 <= k <= 7番目となる親のk世代の祖先の直接の子ブロックでなければならない
a stale block receives 87.5% of its ase reward, and the nephew that includes the stale block receives the remaining 12.5%. Transaction fees, however, are not awarded to uncles.
また、またイーサリアムのようにブロックの生成時間が15秒と短い場合、一回のマイニングから次のマイニングまでの間隔が非常に短くなります。
つまり、それだけ早くマイニングを始めると有利になるわけですが、一度マイニングに成功すると、次にマイニングに取り掛かるのもマイニングを成功させたマイナーが一番早く知ることが可能なため、マイナーの独占化が進んでしまいます。そこで、uncleとnephewにも報酬が与えられることで、GHOSTプロトコルは、マイナーの独占を防止するという役割も果たしています。
ASIC耐性が違う!その意味とは?
イーサリアムは、ビットコインと違い、ASIC耐性があります。ASICとは、マイニングのために開発された専用の回路です。しかし、ASICはとても高価。そのため、本来は平等、分散型の未来を目指すビットコインのマイニングは、富をもつ大企業に独占されているのが現状です。
対して、イーサリアムは、Ethashと呼ばれるアルゴリズムが使われており、ASICを使って計算をすることが難しくなっています。(ビットコインは、SHA-256ハッシュ関数を使っている)
つまり、イーサリアムは、財力や権力が持つものが有利になる中央集権型の構造から脱却し、誰もがマイニングに参加できるよう、分散型の通貨を目指すという思想が色濃く現れているのですね!(2018年4月、Bitmain社がイーサリアムのマイニングに使用できるASICを開発したと発表している。しかし、アップデートによりアルゴリズムを変更されればこのASICも利用不能となる)
手数料が違う!イーサリアムのGasとは?
その他、ビットコインとイーサリアムで特に違う点は、送金やスマートコントラクトの実行の際の手数料にGasが使われることです。(ビットコインではビットコインが手数料に使われる)
1Gasの価格はgweiという単位で表現されます。1Gas=100gweiというように、ガソリンと同じと考えるとわかりやすいでしょう。ちなみに1gweiは0.000000001Etherであり、Gasの計算の際は、通常、gweiが単位として使われます。
wei(最小) | 0.000000000000000001ether |
kwei | 0.000000000000001ether |
mwei | 0.000000000001ether |
gwei(shannon) | 0.000000001ether |
そして、イーサリアムの送金手数料この1Gasの価格であるGas priceと、容量であるGas limitを掛け合わせ、Gaslimit × Gas price で決定されます。
Gaslimit = いくらまでGasを入れるのか、Gasの最大容量を決める、Gasのタンク。
Gas price = 1Gasの価格。例えるなら、ガソリンのリッター価格。1Gas=100gweiなどと決められる
取引所などではあらかじめ決められた手数料の送金となりますが、ウォレットから送る場合などは、ユーザーが自分でGaslimitとGas priceを決定し、送金します。
例えば、タンクが50ℓの車があり、ガソリンがリッター2円の場合、ガソリンを満タンにしてB君のところにいくとすると、50ℓ×2円で100円かかります。
イーサリアムに直すと、Gaslimit × Gas price なので、50Gas limit × 2gwei(Gas price)、つまりこの場合は、100gwei=0.0000001Etherの手数料かかる計算になるわけですね!
なぜ最大量を決めるのかというと、イーサリアムは処理が非常に複雑なため、必要な手数料を事前に正確に計算できないため、あらかじめ多めに手数料を用意、足りない分は返還するという仕組みになっているためです。
なお、Gasがあまりに少ない場合、ガス欠となって送金が完了しません。(送金したイーサリアムは戻ってきます。)その場合でも、マイナーはマイニングのために動く形になるので、手数料であるGasは変換されず、丸損となります。
送金をする際は、ガス欠にならないためにも、適切なGasの価格をしらべておきましょう。最適なGas価格は、Gas stationで調べることができます。
以上が大まかなビットコインとイーサリアムの違いです。両者の違いは、仮想通貨を分類する上でも非常に役立ちますので、ぜひ参考にしてみて下さい。
両者の違いを徹底比較! | ビットコイン | イーサリアム |
スマートコントラクト | △(適してない) | 〇 |
アカウント管理 | UTXO方式 | アカウント方式 |
ブロック生成時間 | 約10分 | 約15秒 |
アルゴリズム | Proof of work(SHA-256) | Proof of work(Ethash) |
報酬 | 12.5BTC | 3Eth(派生したブロックにも報酬あり) |
発行上限 | 2100万枚 | なし |
イーサリアムのDapps(分散型アプリケーション)とは?
Dapps(分散型アプリケーション)の作成は、イーサリアムがプラットフォームとして提供する、最も魅力のある機能のうちの一つといえます。
分散型とは、中央集権とは真逆の概念です。例えば、androidのアプリは、googleが管理していますし、iphoneアプリは、appleが管理しています。しかし、分散型アプリケーションは管理者がおらず、プログラムによって管理されています。
またDapps(分散型アプリケーション)は、アプリケーションという点では、我々が普段使っているアプリと一緒ですが、定義づけされる3つの条件があります。
- オープンソースであること
- トークンを利用している
- ユーザーの合意のもとでの改善
オープンソースであること
オープンソースとは、プログラムのソースコードが公開されており、誰でもアクセスが可能なことをいいます。管理者がいないということは、隠されることもない、これは当然のことかもしれませんね。
トークンを利用していること
トークンとは、いわゆる暗号通貨のことです。仮想通貨と比較すると紛らわしいのですが、一般的にトークンは、イーサリアムから作られるERC20トークンだったり、NEMから作られるモザイクなど、プラットフォームから作られるトークンを指します。
ユーザーの合意のもとでの改善
仮想通貨は、ユーザーからの提案をその仮想通貨の議題として扱うことがあります。例えばビットコインでは、その提案をBIPといい、イーサリアムは、ERCと呼びます。イーサリアムでよく聞くERC20トークンとは、イーサリアムにされた20番目の提案の規格に基ずくトークンのことを指します。
ブロックチェーンの分散型管理を発想源とした分散型アプリケーションについても、仮想通貨と同様にユーザーからの提案によって、改善をされることが条件として定義されています。
Dapps(分散型アプリケーション)を紹介!
イーサリアムは、その自由度から多くのDapps(分散型アプリケーション)が開発されています。公式ページによると、その数は既に1000を超えています!実態がないともいわれる仮想通貨において、イーサリアムは実効性という意味で一歩抜きんでているといえます。
分散型アプリケーションは一般的に、手数料を安くすませる、ブロックチェーンによって改ざんができない、キャラクターなどの複製を防げ著作権を守れるなど、多くのメリットがあります。仮想通貨の発展にともない、ますます開発は進んでいくと思われますが、本日はその一部を紹介しましょう。
イーサリアムで猫育成ゲーム! cryptokitties(クリプトキティズ)
cryptokitties(クリプトキティズ)は、イーサリアムを使ったゲームの中で最も有名なアプリケーションの一つです。〇ケダハヤトさんなど、インフルエンサーもこぞって紹介してましたね!
これは、簡単にいうと猫を育てていくゲームですが、猫はイーサリアムで購入する必要があります。また猫は交配させ、子猫を作ることもできます。珍しい柄の猫には1000万円を超える高値が付くなど、猫をトレードする要素もあります。ブロックチェーン上にデータが保管されることで、データの改ざんや複製は不可能となっています。
cryptokitties(クリプトキティズ)の公式サイトはこちら!
分散型取引所、IDEX
IDEXは、イーサリアムのアプリランキング1位に位置するアプリケーションです!ただし、IDEXはゲームなどではなく、分散型取引所のアプリケーションとなります。
分散型取引所( decentralized exchange)とは、誰か管理者がいるのではなく、プロトコルによって管理された取引所のことです。プロトコルによって、会場だけ用意された仮想通貨のオークション会場、などと考えると分かり易いかもしれません。
そのためIDEXでは、通常の取引所とはことなる特徴をもっています。
IDEXの特徴
➀個人の秘密キーでアクセスするためセキュリティが高い
➁管理者がいないため手数料が安い
➂口座開設が簡単
IDEXは、管理者がいないため、取引所にウォレットを持つのではなく、自分のウォレットを使いアクセスします。マルチシグを設定するなど、自分が秘密キーをしっかり管理することで、セキュリティを高めることができます。
また、通常の取引所のように、管理者に手数料を取られることがないため、より少額の手数料で取引できます。また、口座の開設だったり、コインの上場も一般の取引所より緩くなっており、安全に、かつ気軽に利用できる点が特徴的ですね!また、トレ-ドされているのは、イーサリアムをプラットフォームとしたERC系のトークンが主流となっています。最近では通常の取引所に先駆けて、IDEXを上場先に選ぶコインもあり、これからますますニーズは拡大していくと言われています。
イーサリアムで三国統一!?イーサ三国志!
イーサ三国志は、その名前のとおり、イーサリアムで三国武将を購入し、育てていくアプリです。また、育てた武将をトレードし、イーサリアムを稼ぐこともできるソーシャル要素もあります。
イーサ三国志は、日本のゲーム会社であるエイチエムシステムズが開発したゲームであり、今後は「国盗り要素」も追加されていくとのことです!2018年の6月にB版でのテストが終了しており、今後は本番環境に向けて開発が進んでいくものと思われます。仮想通貨を応援する人のみならず、三国志ファンも必見のアプリですね!
超国家通貨、Bancor
Bacor(バンコール)は、わずか3時間のICOで100億円以上を調達したビッグプロジェクトであり、超国家的通貨との異名を持ちます。なんとBacorは、マイナー通貨の流動性のリスクを解消してくれるプラットフォームなのです!!!といってもこれだけ聞いても意味不明ですよね。
Bancorの仕組みはかなり複雑なので、一言で説明するのが難しいところではあるのですが、結果を先にいうと、売り手や買い手がいないマイナー通貨の売買を、Bancorがプロトコルによって仲介してくれます。つまり、誰も持ってないようなマイナー通貨でも売買を可能にしてくれて、仮想通貨の流通を助けてくれる画期的なプラットフォームなわけですね!
どういうことかというと、通常の取引は、売りたい人と買いたい人の価格が一致していなくては、売買が成立しません。例えばBTCを50万円売りたいという人と、10万円で買いたいという人がいた場合は、どちらかが妥協しないと取引が成立せず、取引所ではこの価格差がスプレッドとして手数料となります。
しかしBacorはBNT(Bancor Network Token)を介することで自動的に価格を決定してくれます。(事前の準備金など非常に複雑な要素から決定されるようです。)またトークン同士の交換や合体を行い、例えばビットコインとリップルを直接交換したり、NEMと超マイナートークンを交換したりと、通貨ペアを気にせずトレードができる仕組みを作ってくれるとのこと!
この辺りは非常に複雑なので、原理よりも、こんなことができるんだ!という風に理解しておけばいいと思います!(決して、僕が理解できなかったわけではないですよ。決して・・。こちらの説明がとてもわかりやすいです)
現在、Bancorは実際に稼働しており、様々なトークンの売買が可能です。気になった方は、ぜひ一度覗いてみて下さい。
ポケ〇ン!?いやいや、イーサエモンです!
おなじみのあのゲームにそっくりなイーサエモン!果たして任天〇さん的にこれでいいのか!というところは気になるところですが、めっちゃ面白そうですね。
イーサエモンはモンスターを育成し、将来的にですが、バトルさせるというゲーム性までポケモ〇そのままですが、ゲーム内のコマンドを実行するにはイーサリアムが必要です。また、プレイすることで、独自のEMONTと呼ばれるゲーム内トークンを得ることができます。
イーサエモンは、まだロードマップの初期段階ですが、すでにかなり作りこまれてます。今後は、イーサエモン同士のバトル機能だったり、VRを使ったシステムなども考えられている様子!これはまじで超楽しみですね!イーサエモン、今後の開発に期待です!!
イーサリアムで簡単に作れる、ERC20トークン
イーサリアムがプラットフォームとして持つ機能の中で重要なものの一つに、トークン作成機能が挙げられます。ICOなどを調べていると、ERC20トークンという言葉を聞くと思いますが、これはイーサリアムのプラットフォームを利用して作られたトークンです。
ERC20トークンは、イーサリアムのブロックチェーン上に存在するトークンであり、なんと現在、2万種類ものトークンがあるといわれています!ちなみにですが、正式名称は、Ethereum Request for Comments: Token Standard #20というそうです。
ERC20とは?
とても長たらしい名前ですが、これはイーサリアムに20番目に提案された提案に基づき作られたトークンを指しています。ビットコインやNEMなど中央集権でなく、分散型の思想をもつ仮想通貨は、自分の通貨に対する提案を受け入れており、このERC20は、その20番目の提案を意味しています。
提案の内容としては、規格がばらばらだった仮想通貨の規格を統一し、ウォレットでの受け取りや、取引所の扱いなどをしやすくしよう!というものです。
例えば、ある映画を見たいと思った時に、ブルーレイやDVD、VHSなどの規格があると、それに合わせて再生する本体を用意しなくてはいけません。仮想通貨もそれと同じく、みんなが好き勝手な規格でつくっていると、それに合わせてウォレットが必要だったり、取引所もシステムを用意する必要がありました。これを統一することで、共通のウォレットやシステムで管理をしやすくしよという目的でされた提案がERC20というわけですね!
ERC20のメリットとは?
共通の規格をもつことは、トークン同士にとって非常に大きなメリットとなります。
トークン同士が互換性を持つ
ERC20は、共通の規格を持つためにトークン同士が互換性を持ちます。例えば、Tポイントを楽天市場で使える、楽天ポイントをアマゾンで使えるというように、お互いのプラットフォームを行き来する設計がたやすくなります。
トークンの流動性を高める
ERC20は、同じ規格であることで、イーサウォレットで保管が可能で、取引所も導入がしやすく、高い流動性を確保できます。例えばICOをする時、始めからERC20を利用することで、受け入れてくれる間口が大きく広がるため、多くのICOで使われています。
手軽に作れる!
ERC20トークンは、プログラムが書けない人間でも簡単に作ることができます。また、その気になればチューリング言語solidtyの特性を生かし、複雑な機構をもったトークンをつくることもできます!手軽にできて、かつ無限の可能性をもつERC20トークンは、すでに2万種類以上も創り出されています
代表的なERC20トークン
・予測市場をブロックチェーンで解決するプラットフォーム、Augur
・クラウドコンピューティングにより世界をかえる、golem
・真の自由を実現する、分散型メディアプラットフォーム、tron
OmiseGO、BNB、EOS、KanadeCoin、ICON、Walton、DGD、Bancor、Monaco、 Enigma、QASH、Game.com Token、TenXPay、Bluzelle、DENT、NANJCOIN
*トークンの一覧はこちらのページからも確認できます
また、ERC20は誤ったアドレスに送るとトークンが消失したり、無限に生成できるというバグが見つかったため、改良したERC223やERC721などの規格も使われています。トークンを生成できる機能をもった仮想通貨は、WavesやNEMなど、他にもたくさんありますが、最も多く使われているのがイーサリアムです。今後も続々と新しいトークンが生み出され、まずますイーサリアムのブロックチェーンは活用されていくことでしょう!!
デメリットはないの!?
どんなに複雑なプログラムも、スマートコントラクトで実行できて、送金もビットコインより早い。そしてマイニングも安くできる!ならもうみんなイーサリアム使えばいいじゃん!そう感じるのももっともですが、そんなイーサリアムにもデメリットがあります。
ハードフォークを招いたDao事件
イーサリアムは、非常に高度な機能をもったプラットフォームです。つまりそれだけ内部の機構もめちゃめちゃ複雑で繊細です。そのため、開発者も良きせぬ重大な事件や事故が結構発生しています。
そんなイーサリアムを象徴する事件が、イーサリアムクラシックとの分裂を招いた、Dao事件です。誤解を招かないためにいっておきますが、これはイーサリアム自体ではなく、スマートコントラクトのコードの書き方のミスで起こった問題となります。
事件は、イーサリアムを利用した、Daoというユーザー投票型(分散型)ファンドにて起こります。Daoが投資家にお金を戻す際、本来なら一度送金したら送金できなくするべきところを、コードの書き間違いによって、何度も送金可能な状態だったため、50億円相当のイーサリアムが不正に送金されてしまった、という事件です。
簡単にいえば、例えば何かの利用料が返金されたとき、一度返金されたらそれ以上返金できない用にしなくてはいけないところを、何度も返金可能にしていたため、それを悪用して沢山お金をもっていかれちゃったよ!というのがDao事件の概要です。
この事件をきっかけに、この50億円の送金をなかったようにブロックをやり直そうというイーサリアム派と、【ブロックをやり直す事=起こった出来事に手を加える事】は非中央集権を目指す仮想通貨の思想に反するというイーサリアムクラシック派に分かれてしまうのです。
Dao事件は、イーサリアム自体の構造ではなく、コードの設計ミスです。しかし、それも考え方によっては、イーサリアムの複雑さが招いた事件だともいえます。
ERC20のバグ、BatchOverFlow
BatchOverFlowとは、特定のERC20トークンが、意図しない形で急激に増えてしまうバグを指します。これは、batchTransferという独自の関数が書き込まれたトークンにのみ起こった現象であり、範囲としては限定的です。また、このバグはイーサリアム自体の構造の欠陥ではなく、コードの書き方によって引き起こされています。
ERC20速報:イーサリアムベースのプロジェクトが使用するERC20準拠のコントラクトのBatch Transfer関数のバグで取扱い数を超えるトークンをコスト0で生成し送金できるバグが発見される。実際にBeautyChainトークンの $BEC が数十兆を優に超える数が送金される #イーサリアム #ERC20 #仮想通貨 https://t.co/wy7eF7zFx5
— 墨汁(Not giving away ETH)うまい (@bokujyuumai) 2018年4月25日
イーサリアムは自由度が高いだけに、そういった脆弱性が考えられるコードが意図せず発生してしまう可能性があります。
イーサリアムウォレット「Parity」30億盗難、300億凍結!?
イーサリアムの非公式のウォレットであるParityは、脆弱性をつかれ、2017年7月に30億円相当のイーサリアムをハッキングされました。
その後、脆弱性の修正をしたところ、今度はウォレットの重要なプログラムを過ってしまい、300億相当のイーサリアムが動かせなくなってしまったのです!2018年7月現在もこの問題は解決されておらず、再度ハードフォークを行うべきかなど議論がつづいています。
正直言って、これもイーサリアム自体の欠陥ではありません。しかし、仮想通貨を扱う世界でも最高の技術を持った人達ですら、ちょっとしたことで仮想通貨を失ってしまう可能性をもっているのがイーサリアムです。
これは間違いなくイーサリアムが持つ複雑さゆえのデメリットです。そもそも、これらの事件もハッキングしようと考える人がいなければ一番良かったんですが、イーサリアムに限らず、仮想通貨は自己責任という言葉が常につきまとうことを忘れないようにしましょう!
スケーラビリティ問題は解決できるのか?
イーサリアムの送金は、送金データに対するマイニングが完了することで、処理が完了します。逆にいえば、一度に大量の送金データが発生し、マイニングが追い付かない場合は、いつまでたっても送金データがブロックに取り込まれず、処理が完了しません。
https://etherscan.io/chart/address参照↓
イーサリアムを使ったアプリケーションが爆発的な勢いで増加すると同時に、アドレス数も1年で10倍以上に膨れ上がっています。当然、送金データもそれに応じてすさまじい勢いで増えており、ブロックに取り込まれず、送金ができないという問題が発生しています。これが仮想通貨によくおこる”コイン詰まり”状態です。こういった処理の遅延は、ブロックの容量(スケーラビリティ)不足として、スケーラビリティ問題となづけられています。
現在、このスケーラビリティ問題に対して、オフチェーンで処理をするライデンネットワークや、子チェーンを使う、Plasmaといったアップデートが予定されていますが、まだ実現されていません。また、これほど大規模なアップデートは簡単なことではなく、バグが発生することも予想されます。脆弱性が見つかれば、ハッカーはかならずそこをついて来るでしょう。
イーサリアムには、まだ超えなくてはいけない壁が残っています。それでも応援できるだけの可能性を感じています。今後の開発を注視していきましょう!!
誕生から現在までの経緯
イーサリアムは、ロシアの天才、ヴィタリックブリテン(Vitalik Buterin)が19歳の時に構想を完成させ、2013年にホワイトペーパーをweb上に公開。2014年にはICOを行い、16億円を調達しました!まだ仮想通貨という言葉がほとんど世の中に浸透してないときにこれだけの額を調達したことは、驚愕としかいいようがありません。
↓ビットコインのカンファレンスでイーサリアムの構想を発表する、ヴィタリック
2015年には正式にプラットフォームがリリースされ、最初のアップデートであるFrontierが実施されました。(イーサリアムには、完成に向けて幾つかのアップデートが計画されています。詳細は後述)
2016年には日本のコインチェックや、bitflyerなどの取引所で取り扱いが開始されました。また、この年にイーサリアムクラシックとのハードフォークを引き起こした、the dao事件が引き起こされました。
2017年2月には、イーサリアム企業連合「Enterprise Ethereum Alliance(以下EEA)」が発足しました!これは、イーサリアムを開発、利用するための企業連合です。トヨタ、マイクロソフトなどの世界的企業を筆頭に、150社以上が参加しています。これをきっかけに、価格は30%ほどの上昇、1200円に到達します。(リリース時の200円と比べて約6倍)
トヨタも新たに参加-ブロックチェーン技術「イーサリアム」企業連合 https://t.co/K7iuakOsRTpic.twitter.com/pLHTkpRhNl
— ブルームバーグニュース日本語版 (@BloombergJapan) 2017年5月22日
その後、2017年6月、サンクトペテルブルグ国際経済フォーラムにてプーチン大統領とヴィタリックブリテンが意見交換し、プーチン大統領は仮想通貨を応援していく姿勢を見せます。価格は一気に4万円代に上昇!リリース時より約200倍になります。
2017年10月には、アップデートである、メトロポリス(Metropolis)を実施しました。なおメトロポリス(Metropolis)では、ビザンチウム(Byzantium)、コンスタンティノープル(Constantinople)の2段階にアップデートを予定しており、今回はその一回目となる、ビザンチウム(Byzantium)と呼ばれるアップデートとなりました。
内容としては、同じ仮想通貨であるZcashの技術、ZK-SNARK(ゼロ知識証明)を使ってブロックチェーンの匿名性の強化、マイニング報酬を5ETHから3ETHへと減額、また、マイニング方法をproof of workからproof of stakeへと切り替えるための準備が行われました。
2018年1月にはイーサリアムを元に開発されたイーサリアムゼロ( EtherZero)へのハードフォークが行われました。イーサリアムゼロは、ネットワークの代表者=マスターノードによるマイニングによって手数料を0円になっている、発行枚数に上限がある、ブロックの生成時間が5秒短い10秒になっているなどの違いがあります。
なお、イーサリアムゼロはイーサリアムのコミニティとは別個の存在なので、その点は勘違いしないようにしましょう!イーサリアムを持っていれば、無料で同じ数のイーサリアムゼロが配布されましたが、日本の取引所では取り扱っているところはなく、一部では詐欺ではという噂もでています。。
2018年3月には、イーサリアムコミニティファンドが創設されました。このファンドは、主にイーサリアムのプロジェクトの発展を助ける目的で創設され、日本からは、宮口礼子氏も参加し、難民IDの発行など、様々なプロジェクトが進行しています!
イーサリアムは、スケーラビリティ問題やハッキングに悩まされながらも、仮想通貨の中でも極めて高い現実への応用力があり、世界的企業かれも注目されている、プラットフォームです。逆境にも負けず、プロジェクトを完遂してほしいですね!
イーサリアムのアップデートまとめ
イーサリアムの歴史を語るうえで欠かせないのが、イーサリアムのアップデートについてです。アップデートは全部で4段階用意されていることがホワイトペーパーに記載されています。
第一段階 フロンティア(Frontier)
第一段階であるフロンティアは、2015年7月30日にリリースされました。フロンティアの特徴は、開発者向けの機能に関するアップデートを行った点です。フロンティアでは、各参加者がイーサリアムのネットワークに参加し、テストを行うこと。そしてバグがあれば修正をし、必要があればブロックを元に戻すということもおこなわれていました。
ユーザーはソフトウェアをダウンロードして実行し、その後、Genesisブロックを手動で生成して、公式プロジェクトのネットワークに参加することになります。フロンティアがインストールされると、ユーザーはGenesisブロックを生成してからネットワークユーザーのコンピューターに格納する必要があります。これを行う方法に関するスクリプトと指示が新しいイーサリアム(Ethereum)HPで提要されていました。
Genesisブロックとは、始めのブロックのことですね。いわばフロンティアは、自分でブロックを作って、イーサリアムのネットワークに参加してね!というオープニングパーティーのようなものだったわけですね。
第2段階 ホームステッド(Home stead)
第2段階は、ホームステッドです。ホームステッドは、2016年3月、1,150,000ブロックの到達によってリリースされました。
ホームステッドでは、主にブロックのマイニングの難易度をしめす、採掘難易度(ディッフィカルティボム)の調整、送金手数料であるGAS=コストが、21000から53000に変更。手数料が不足している場合でも、これまではコントラクトが作れていたが、それを禁止に(Out of Gas call)。また、電子署名の検証を厳しくするなど、システム面、セキュリティ面でも安全性がぐっと高まり、より多くの企業が参入しやすくなりました。
↓公式アカウントより、ホームステッド(Home stead)完了のツイートが!
Hello Ethereum Homestead, it’s very nice to meet you! #blockchain#fork#progress#successpic.twitter.com/6rUx36SLbI
— Ethereum (@ethereum) 2016年3月14日
第3段階 メトロポリス(Metro polis)
メトロポリスは三番目に予定されているアップデートですが、さらに、ビザンチウム(Byzantium)とコンスタンティノープル(Constantinople)の2段階となっております。
メトロポリスの目的は、主にプルーフオブステーク(Proof of stake)への移行への準備を整えることにあります。その第一段階である、ビザンチウムは、2017年10月16日、1,700,000番目のブロックで導入されました。
ビザンチウムでは、仮想通貨Zcashにも使われている匿名通貨としての技術であるzk-SNARKsを導入。オープンソースの利点は活かしつつ、コントラクトの内容などのプライバシーを護れるようになりました。またdifficulty(マイニングの難易度)を簡単にする代わりにマイニング報酬を5etherから3etherに変更、秘密キーを自由に設定できるマスキングという技術を導入するなどのアップデートがされました。
コンスタンティノープルは、2018年度中に実装されるとは言われていますが、まだ具体的な時期などは決まっていません。内容も不透明な部分が多いですが、いわれているところとしては、*EIP-1234や、1227で提示されている、ブロック報酬とディフィカルティボムの調整が行われる予定です。
EIPとは・・EIPは、イーサリアムの改善要望のことであり、英語でEthereum Improvement Proposalsといいます。イーサリアムは管理者はおらず、あくまでも開発者のみが存在する形であるため、開発に関する要望という形で、仕様が決定されるのです。EIP-1234とは、〇〇番目の提案、という意味であり、イーサリアムの1234番目の改善案をさします。
EIPはgithubに公開されています。 イーサリアムのEIPはこちら
しかし、EIP-1234では、マイニング報酬を2ETH、1227では、5ETHにという案が対立していて、報酬を得たいマイナーと、開発陣との間の調整が難航しているようです。マイナーの意思に反した決定をすれば、マイニングがされずに送金が遅くなる、かといって5ETHにすれば、イーサリアムの供給が過剰になり、長期的には価格の下落を引き起こすという懸念があり、コンスタンティノープル実現を難しくしています。
セレニティは、4番目、アップデートの最終段階です。セレニティでもっとも大きな変更は、マイニング方式がProof of workからProof of stakeへと変更されることです。Proof of workは、マイニング競争による膨大な電力やコンピューターパワーの消費が問題とされています。Proof of stakeはコインの保有量でマイニングが有利になる仕組みのため、欠点を補うことができるとされています。
また、それに伴って、複数ブロックを複数のマイナーで分担してマイニングをするshardingの実装など、機能面でも大幅なアップデートが予定されていますが、実行時期は未定となっています。セレニティが完成するとき、イーサリアムが新しい時代を作る時なのかもしれませんね!
概要まとめ
通貨名(通貨単位) | Ethereum(Ether) |
開発者/組織 | Vitalik Buterin/Ethereum Foundation |
発行枚数上限 | ー |
初値 | ー |
アルゴリズム | Proof of work(Ethash) |
半減期 | ー |
公開日 | 2015年7月30日 |
公式サイト | https://www.ethereum.org/ |
ホワイトペーパー | https://github.com/ethereum/wiki/wiki/%5BJapanese%5D-White-Paper |
イーサリアム(Ether)の今後の将来性
イーサリアムは、ブロックチェーンの高いセキュリティ、あらゆるプログラムが組める自由さ、分散型でローコストという特徴を備えた、まったく新しいプラットフォームです。そんなイーサリアムが持つ将来性について、これからの具体的な技術も交え、解説しますね!
イーサリアム企業連合(EEA)がやばい!
イーサリアム企業連合(Enterprise Ethereum Alliance=EEA)は、簡単にいえば、イーサリアムの技術を活用したいと考える企業の集まりです。2017年2月に設立されて以来、名だたる企業が続々と参加しています。
イーサリアム企業連合には、JPモルガン、TOYOTA、マイクロソフトなど、そうそうたる世界的企業が名を連ね、参加企業はゆうに100を超えています。企業単体でもさることながら、イーサリアムというプラットフォームを通じて、これらの企業がリンクしていくと考えると、すさまじい可能性を感じますね!
イーサリアムの提携にも注目!
その他、企業連合以外でも、国家レベルでの活用、大型の提携が決まっていますので、特に注目すべき案件を紹介します!
メジャーリーグがイーサリアムを使ったアプリケーションを開発!
なんと、アメリカのメジャーリーグから、イーサリアムを使ったゲームの開発が発表されました。その名も、MLB Crypto Basebal!ゲームを遊ぶにはイーサリアムが必要で、CryptoKittiesのような育成型ゲームになると思われます。
ブロックチェーンのゲーム会社Lucid SightがMLBとライセンス契約して『MLB Crypto Baseball』ていう #Ethereum ベースのゲームを開発中。デジタルアバターとか買う時にイーサ使ったりするそう。https://t.co/8mum28kNMM
— トレスト🐺 (@TrendStream) 2018年7月17日
ついにAmazonが仮想通貨に!AWS×Consensys×イーサリアム
世界最大のECサイトであるアマゾンが、ついにブロックチェーンの利用に踏み切りました!Amazonのクラウドコンピューティングサービス、AWSがフィンテック企業のConsensysと提携、イーサリアムのブロックチェーンをベースとしたサービス、「Kaleido(カレイド)」の開発を発表しました!
具体的なサービスの概要は未定となっておりますが、ついに!といった感じですね。果たして世界一の大富豪ジェフベソスがイーサリアムとどう絡んでくるのか、非常に楽しみなニュースです!
CryptoKittiesがHTCと提携!アプリも登場するのか?
猫育成ゲームである、CryptoKittiesが、台湾のスマホメーカーである、HTCと提携。今後、スマホでもプレイが可能になるらしいです。スマホへと普及されれば、一般層への普及も一気に進んでいきそうですね!
イーサリアムは将来!スケーラビリティ問題の解決策は?Posへの移行はいつ?
イーサリアムは、2018年7月現在、メトロポリスの完成、そして、セレニティへのアップデートを控え、proof of stakeへの移行を控えています。
そんなイーサリアムですが、アップデートと共に、スケーラビリティ問題やPos移行への準備のために、大幅な開発計画が持ち上がっています。これから、イーサリアムは技術的にどう進化していくのか、文系が頑張って解説します!
光の速度でトランザクションを実行!プラズマ(plasma)とは?
プラズマは、イーサリアムのメインチェーンとは別に、プラズマという階層状のブロックチェーンをつなげることで、高速に処理を実行する技術です。プラズマは、イーサリアムの創設者、Vitalik Buterin氏と、ライトニングネットワークの創設者Joseph Poon氏によって、2017年の8月に提案されたプロジェクトです。
階層ツリーを基にしたサイドチェーン技術であり、潜在的に1秒間に数十億回のスマートコントラクトを自律的に強制実行することによりスケーラビリティ問題を解決するフレームワークです。
プラズマが実装されることで、1秒間に数十億回というとんでもない量のスマートコントラクトを実行することが可能になります。イメージとしては、いくつもの階層上のチェーンで処理をし、それをメインチェーンに接続する方式にすることで、同時に複数の処理を実行することができる、という様式です。
プラズマのイメージ図↓
plasma.pdfより引用
詳しい技術的な説明については、おそらく専門のエンジニアでなくては理解が難しいと思います。(僕はさっぱりでした。。)下記に詳しい解説ページとホワイトペーパーを載せておきますので、詳しく知りたいという方はご覧になってみてください。
・プラズマについて、詳しい解説はこちら
・プラズマのホワイトペーパー(英文です。)
プラズマについては、技術的にも非常に高度な対応が必要なため、まだ実装されているわけではありませんが、もし実装されれば、googleやアップルのように、世界的な規模で対応できるプラットフォームとして成長することは間違いありません!今後の実装に期待ですね!
オフチェーンで加速する!ライデンネットワーク(Raiden Network)とは?
ライデンネットワークは、プラズマと同じく、イーサリアムのブロックチェーンを介さず大量の取引を実行できます。プラズマとの違いは、別のブロックチェーンを用意するのではなく、メインのチェーンを通さないオフチェーンとなっている点が特徴です。これは、ビットコインでいうところの、ライトニングネットワークと同様の技術ですね。
ライデンネットワークは、イーサリアムに関連しているものの、プロジェクトとしては別の団体の開発となるため、RDNというトークンをつかったICOも行われました。
ライデンネットワークの公式動画↓
オフチェーンとは、どういうことかというと、個々の取引はブロックチェーンに乗せず記録しておき、(オフチェーン)、まとまった結果のみをブロックチェーンに乗せるというやり方です。
例えば、AさんとBさんがじゃんけんをして、勝ったほうに1イーサリアムを渡すという勝負3回したとき、
A 勝ち B 負け Aに1イーサリアム
A 勝ち B 負け Aに1イーサリアム
A 勝ち B 負け Aに1イーサリアム
という結果になった場合、これまでは3回すべての記録をブロックチェーンに乗せていましたが、ライデンネットワークでは、Aが3勝した(BからAに3イーサリアム)という結果のみをイーサリアムのブロックチェーンに記録します。こうすることで、本来は3回必要なマイニングが一回ですみ、手数料も一回分に抑えられるのです。
なお、ライデンネットワークはお互いが取引のためのデポジットを預ける必要があるため、少額な取引に向いているといわれています。(取引が高額になるとデポジットもそれだけ必要なため、高額の取引では敬遠されがち)
また、関連のプロジェクトも多く、一対多の取引を前提としたuRaiden(マイクロライデン)、通貨同士の交換=アトミックスワップを可能にする分散型取引所のプロジェクト、RaidEX。リップルのIOUというアルゴリズムを採用した、Trustlines Network。トランザクションだけでなく、スマートコントラクトへの応用を目指している、Raidosなど、多くの派生プロジェクトが存在しています。
こちらも、導入までにはいたっていませんが、スケーラビリティ問題の解決のためには非常に有効な技術となりそうですね!
シャーディング(Sharding)でノードが高速化!
シャーディングは、簡単にいえばトランザクションの検証を小グループに分けて行うことで取引を高速化する方法です。
例えば、イーサリアムのノード=ネットワークに接続しているコンピューターが1000台あり、1秒間に100回の取引があったとすると、100回の取引を1000台が検証する必要があります。それを5つのグループに分け、並列的に、10回の取引を100台で検証する、というグループを10個作ることで、単純に10倍の処理スピードを得ることができます!
も
shardingにおいては、どのノードをどのブロックに割り当てるかなど、超複雑な技術が必要であり、こちらもまだ実装のめどはたっていないですが、Vitalik氏は、6月に開かれた開発者会議において、2~3年かけて実装していくと発言しています。
Sharding is coming.https://t.co/Aqo9MBiCj0 pic.twitter.com/FXEQeiKGDr
— Vitalik “Not giving away ETH” Buterin (@VitalikButerin) 2018年4月30日
時間はかかるかもしれませんが、shardingが実装されれば、ブロックの処理速度が何十倍にも高まる可能性を秘めています。今後の開発状況に注目ですね。
Proof of stakeへのカギを握るのはCasper!?
世界的なプラットフォームを目指すには、大量の電力、計算エネルギーを消費するProof of workからProof of stakeへと移行することが必要不可欠です!そのカギを握るアルゴリズム、および計画が、Casperです。
イーサリアムは、現在Proof of workをアルゴリズムとしています。これをPowとPosの並列とさせ、最終的には、Posへと移行させようと計画しています。Casperを推し進める、Casper FFG(Casper the Friendly Finality Gadget)チームによって、2018年5月に最初のversion(テスト環境)が公開されました。
今後は、メインネットへの実装、一部のブロックを徐々にPosでマイニングしていくなど、Posへの移行が行われ、Casper CBC(Correct By Construction)チームによって、Posへの移行が完了される予定です!
ただし、これまでマイニングのために高価な機械をそろえたマイナーからしてみれば、Posへの移行は面白くありません。また移行の混乱をハッカーにつかれる可能性もあります。そういった事態にそなえ、Casperでは、不正を働いたマイナーのイーサリアムを没収するSlashと呼ばれるアルゴリズムも導入されるなど、メインネットへの導入に向けて、着々と開発が進んでいます。
Vitalik曰く「ASIC耐性を付けるフォークはしない。あと5.5ヶ月でCasper移行するし。」https://t.co/ns10GuozHk
— mineCC (@ETHxCC) 2018年4月6日
導入については、Vitalik氏自ら年内との発言をしていますが、shardingと同時実装(2~3年後)というニュースも入ってきています。価格にも非常に大きな影響を持つ変更だけに、要注目ですね!
イーサリアム(Ether)の価格・チャート
※ETH/BTC=1ETHあたりのBitcoin価格
イーサリアム(Ether)の購入方法
イーサリアムは、ビットコインと並び、世界でもっともメジャーな仮想通貨であり、非常に多くの取引所で取り扱いがあります。その中でも、一番のおすすめはセキュリティに定評があるビットフライヤーです。
ワールドコンピューターとして世界を変える可能性を持つイーサリアム。価格でいえば、リリースより1000倍以上の値上がりをしており、仮想通貨の中で最も成長が期待できる仮想通貨といっても過言ではありません!
その他、イーサリアムを扱っている国内の取引所
・手数料無料!NEMやコムサも変えるおすすめの取引所 Zaif
・国内人気No1!手数量無料、ノーストレスで取引できるBitbank
その他、イーサリアムは海外でも多数の取り扱いがあります。世界最大の取引所であり、手数料最安0.1%、ハッカーには懸賞金をかけて戦う、Binanceが絶対おすすめです。
その他にも、イーサリアムを扱っている海外取引所は多数あります。
・Kucoin ・Bibox ・huobi
・Okex ・bitfinex ・simex
イーサリアム(Ether)のおすすめウォレット
仮想通貨を取引所に預けておくことは、他人の財布にお金を預けているのと一緒で、ハッキングに対して防御ができません。もちろん、取引所でも万全の対策をしていますが、ハッカーの攻撃に常にさらされています。購入した仮想通貨は、ウォレットという仮想通貨の財布で保管することを強くお勧めします。
イーサリアムの場合は、イーサリアムの公式ウォレットである、MyEtherWalletがお勧めです!(PCよりご利用できます)
ウォレットの詳しい登録方法については、こちらのページに詳しく解説があるので参考にしてみてください!
他、Google cromeのプラグインから利用でき、複数のアドレスが手軽に管理できるMetamaskも人気です。
スマホから使いたいなら、 日本語対応、直観的で使いやすい、HB Blockchain Interfaceがお勧めです。
アプリの公式サイトは↓から!
イーサリアムは、オフライン型のハードウォレットもでています。頻繁に売買をしないなら、ハードウォレットに保管しておくのがもっとも安全です。ハードウォレットのお勧めは、世界で最も人気のあるハードウォレット、Ledgerシリーズです!
Ledgerには、いくつか種類があります。購入方法等については、公式サイトでご確認下さい。
・Ledger Nano S(公式
・Ledger Blue(公式
Ledgerは、扱う通貨をgoogle cromeより追加するなど、PCの知識がかなり必要です。あまりPCや仮想通貨に詳しくないという場合は、取り扱いに注意しましょう!使い方については、こちらのページに詳しく解説してありましたので、参考にしてみてください!!
イーサリアム(Ether)の関連銘柄
・ビットコイン
・QTUM
・Augur
・golem
・Tron
・Tenx
※紹介記事のある通貨のみリンクあり
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